1960年生まれ。ケニヤ・ナイロビ生まれのインド系。ロンドンで育つ。BBCニュースの放送ジャーナリストとしてキャリアをスタートさせ、1989年から監督業に転身してBBCでドキュメンタリーを制作。フィクションの長編2作目のコメディ『What’s Cooking?(原題)』(00)は、ニューヨーク映画批評家協会賞の観客賞を受賞。有名サッカー選手に憧れる少女を描いた『ベッカムに恋して』(02)はゴールデン・グローブ賞作品賞のコメディ・ミュージカル部門候補、英国アカデミー賞の英国作品賞候補、ヨーロッパ・フィルム・アカデミーの作品賞候補、全米脚本家組合の最優秀脚本賞候補となった。その他の作品に、ジェーン・オースティン原作「高慢と偏見」をベースにインドとハリウッド風ミュージカルをミックスさせた『Bride & Prejudice(原題)』(04)、世界的ベストセラーの映画化『ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日』(08)、『It’s a Wonderful Afterlife(原題)』(10)、インド・パキスタン分離独立についての大作ドラマ『英国総督 最後の家』(17)など。
製作会社ベンド・イット・ネットワークスの代表。映画、テレビ、演劇、配信に渡り多文化の物語を作っている。2015年には『ベッカムに恋して』の舞台ミュージカル版を上演。英国映画協会による英国映画史の最近のフィルモグラフィー研究では、現役の最も多作な女性監督として挙げられている。2006年に大英帝国勲章を叙勲。
1971年生まれ。パキスタン出身。作家、ジャーナリスト、テレビ番組プレゼンター。3歳になる直前の1974年に移民としてイギリスへ渡った。ルートンの労働者階級の一家で育ち、やがて故郷を離れてマンチェスター大学で経済学を学ぶ。1996年にニュース提供会社ITNで働きはじめたのをきっかけにマスコミ入り。やがてジャーナリストとして独立し、ガーディアン紙、タイムズ紙、サンデー・タイムズ・マガジン、ニューヨーク・タイムズ紙などの有力メディアで仕事を請け負ってきた。ラジオやテレビの番組でも活躍。自身の青春期の回顧録、「Greetings from Bury Park: Race, Religion and Rock N’ Roll(原題)」はブルームズベリー社より2007年に刊行。2010年にロンドンでの英国映画協会のイベントでブルース・スプリングスティーンと出会い、スプリングスティーンから本が気に入ったと告げられた。この時に回顧録の映画化のアイデアが浮かび、そのための旅路が始まって実現につながった。
妻のグリンダ・チャーダと組んでコンテンツ製作会社、ベンド・イット・ネットワークスを共同設立し、主に同社のクリエイティヴ・ディレクターとして映画の脚本と製作を担当。
1968年生まれ。ロサンゼルス出身。カリフォルニア大学サンタクルーズ校で映画と演劇を学んだ。チャーダと組んだ最初の映画作品は『What’s Cooking?(原題)』(00)。以降『ベッカムに恋して』(02)から欠かせないパートナーとなる。2005年に、バージェスはチャーダと共同で脚本を手がけた『The Mistress of Spices(原題)』で監督デビューを果たす。この作品はトロント国際映画祭でプレミア上映されてから、世界中で公開された。
これまでに『英国総督 最後の家』(17)でグリンダ・チャーダとタッグを組んでいる。その他の主な作品に、『くたばれ! ユナイテッド ―サッカー万歳!―』(09・未)、『スティーヴとロブのグルメトリップ』(10・未)、『マリリン 7日間の恋』(11)、『ベル ~ある伯爵令嬢の恋~』(13・未)、『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』(15)、『グッバイ・クリストファー・ロビン』(17・未)、『Merry Christmas!~ロンドンに奇跡を起こした男~』(17)、『ダウントン・アビー』(19)などがある。BBCのシリーズ「クランフォード」(07~09)ではプライムタイム・エミー賞を受賞した。
30年に渡って映画とテレビ業界にかかわってきた。グリンダ・チャーダとのコラボは『ベッカムに恋して』(02)、『Bride & Prejudice(原題)』(04)、『ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日』(08)、『It’s a Wonderful Afterlife(原題)』(10)に続く5回目。仕事の主体はコマーシャルで、英国テレビ広告クラフト賞から何度もプロダクションデザイン・オヴ・ジ・イヤーを受賞。またオスカー授賞式、ゴールデン・グローブ賞授賞式、アル・ゴアのクライヴ・アンダーソンへのインタビューなどのセットも手がけている。
1967年インド生まれ。シンガーソングライター、ミュージシャン、マルチ奏者、慈善活動家。第81回アカデミー賞®で作品賞などオスカー8冠制覇したダニー・ボイル監督の『スラムドッグ$ミリオネア』(08)で作曲賞と歌曲賞を受賞した。さらにボイル監督による『127時間』(10)の作曲賞と歌曲賞でもオスカー候補に。『英国総督 最後の家』(17)でグリンダ・チャーダ監督とタッグを組んでいる。他の作品に『ロボット』(10)、『ロボット2.0』(18)など。東洋の伝統音楽に、エレクトロニックのサウンド、ワールド・ミュージックのジャンル、正統派のオーケストラのアレンジを加えたスタイルで知られる。「マドラスのモーツァルト」と呼ばれ、2009年、タイム誌は世界に最も影響を与える人々のリストに彼を含め、イギリスを拠点とする音楽誌のソングラインズ誌は2011年8月に明日の世界の音楽界のアイコンのひとりにあげた。
グリンダ・チャーダ監督とは『ベッカムに恋して』(02)、『Bride & Prejudice(原題)』(04)、『ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日』(08)、テレビシリーズ「Beecham House(原題)」(19)で組んでいる。他の映画作品にカンヌ国際映画祭で「ある視点」部門賞を受賞した『ビューティフル・ピープル』(99)、『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』(05)、オスカー候補となったアニメーション作品『ザ・パイレーツ! バンド・オブ・ミスフィッツ』(12・未)、『切り裂き魔ゴーレム』(16)などがある。手がけたテレビ作品は「ダウントン・アビー(シーズン4)」(13)、「スタン・リーのラッキーマン」(16)など多数。ドキュメンタリーの編集も続けており、英国アカデミー賞を受賞した『The Lie of the Land(原題)』(07)、『ミーアキャット』(08)などがある。
イギリスの映画界とテレビ界の重鎮。手がけた映画作品に『ロザンナのために』(97)、『アリ・G』(02)、『ショーン・オブ・ザ・デッド』(04)、『ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(07)、『ラン・ファットボーイ・ラン 走れメタボ』(07・未)、『マライアと失われた秘宝の謎』(13・未)、『ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲』(18)などがある。テレビシリーズでは人気コメディ番組「エキストラ:スターに近づけ!」(05~07)、「ハイっ、こちらIT課!」(06~13)、「マット・ルブランの元気か~い? ハリウッド!」(12~15)などを手掛け、「リトル・ブリテン」(03~06)で3つのロイヤル・ソサエティ賞に輝いた。